『不況は人災です!』資料(はじめに)

(少し長い)はじめに

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★1 2010年3月に新聞でよく報道された「80パーセント」は、就職希望者を分母にとったもの。厚生労働省サイト > 報道発表資料 > 2010年3月 > 2010年3月12日 平成21年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(平成22年2月1日現在)についてにある就職内定者数を卒業予定者数で割れば、57.9パーセントになります。
これは、「実質就職率」などと呼ばれ、大学ごとのデータはみんなそれぞれ秘密にしながら、内部ではこっちの数字の方に基づいて就職対策を議論しています。
なぜなら、「就職希望者」となっている人以外にも、本当は就職したいのに諦めて、就職希望を登録しなかったり、「公務員試験準備」だとか「専門学校進学」だとかと届けておいたりする学生が毎年かなりいるからです。

★2 景気「回復」期には、15歳から24歳のフリーターは年々着実に減っていましたが、25歳から34歳のフリーターの減少幅は少なく、2007年からは、25歳から34歳のフリーター数が15歳から24歳のフリーター数を上回るに至っています。
08年で、87万人の25歳から34歳のフリーターがいます。
厚生労働省サイトの右のメニューバナー「若チャレ」 > 若者雇用関連データのページより。

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★3 そういえば、インターネットの「はてなダイアリー」で、id名JD-1976さんが、「だんだん寂しくなっていく風景について」と題したブログ記事を書いておられましたが、お住まいの地方の町でスーパーがつぶれて、中高生のたまり場も消え、お年寄りが困り、ちょっとした買物も不便になっていく様子を描き、「デフレというのは、世界に対する選択肢がなくなっていくことだ」とおっしゃっています。
なんだか描かれている風景がよそ事ではなくて胸に迫るのですが、たぶん日本全国どこでもそうなのだろうと思います。
インターネットを見ることができる読者のみなさんは、是非一度目を通してみて下さい。